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ケーナインヒルズ物語(看板犬もん)

公開日:2018/09/26

私たちがケーナインヒルズを立ち上げた時のペットは、犬の「もん」とネコの「みっく」でした。
看板犬になれなかった「もん」は、めいさんが茨城にいた頃、冬、村の予防注射で村内を回っていた時に見つけた子です。

 

寝ころんでいるもん - コピー

廃車置き場を根城にしていたらしく、いつも同じ場所にいたと言います。
近くに小学校があり、大きくなって子どもたちを襲う心配があるため、うちで飼うことにしました。
いじめられていたのか、ドッグフードを持って行っても私たちがいると食べようともしません。
私たちが姿を隠すと、辺りを見回して誰もいないことを確かめ、ササッと食べて、すぐに廃車の下に隠れてしまいます。

3日目に、買って帰った長岡の味噌まんじゅうを持っていくと、こんなおいしいものを食べたことのないもんは、何個か目に私の手から食べるようになりました。
隙を見て手を伸ばし、捕まえて連れて帰りました。

車の中ではとてもおとなしくしていました。
家に着いて車から降ろすと、もんは当時飼っていた犬のコロとネコのみっくを見て、とても喜んで一緒に遊ぼうとしました。
白色レグホンの白ピヨとも友達になろうとしましたが、白ピヨは逃げ回っていました。
この日からもんはうちの子になりました。
雪の降る寒い日だったのでめいさんが「木枯し紋次郎」から「紋次郎」と名付けました。
私たちは「もん」と呼ぶようになりました。

白ピヨは自分が一番強いと思っていた子で、コロはよく鼻を突かれ血を流していました。
みっくは白ピヨが怖くて怖くていつもびくびくしていました。
(めいさんも白ピヨが怖くて、自宅から目と鼻の先の病院に行くのにも、白ピヨに襲われないように箒をぶんぶん振り回しながら庭を歩いていました)

犬もネコも怖くはないはずの白ピヨが、もんを見てなぜ逃げ回ったかというと、以前野犬に襲われたことがあったからです。
それも茶色の犬に二度も。
二度目は300m離れたところまで口でくわえて連れて行かれ、それを見たポッチーちゃんが追いかけて白ピヨを取り返してくれました。
相当ショックだったらしく、この時はさすがぐったりしていました。
めいさんが傷の手当てをしてしばらくすると、気を取り直して元気になりました。

本当はポッチーちゃん、白ピヨが大嫌いだったのですよ。
庭でよく追いかけられていました。
自転車に乗っていて、敷地内で追いかけられ、倒れて太腿にケガをしたこともあります。
広範囲のかすり傷で、1年経っても傷あとが残っていました。
クリスマスが来るたびに「お父さん、早く白ピヨをローストチキンにしてちょうだい」と言っていましたっけ。

自分が一番強いと思っていたのに、その時以来、白ピヨは茶色の犬を怖がるようになりました。(鶏は色がわかるのかな?)
もんを拾ってきた翌日、白ピヨを小屋から出して庭を歩かせていると、まだ鎖で繋がれていなかったもんがコロと一緒に入っていた犬小屋から出て来て、白ピヨに近づいて行きました。
びっくりした白ピヨは逃げ回りました。
もんは白ピヨを追いかけて、一緒に遊ぼうとしましたが、白ピヨはおよそ鶏の鳴き声とは思えない声で鳴いて逃げ回っていました。

その時めいさんと私は、入院していたペットを診るため病院に行っていました。
そして30分後、私が自宅に帰ろうと犬小屋のそばを通った時、鶏冠を紫色にした白ピヨが倒れているのを見つけました。
病院にいるめいさんを呼んで診てもらいましたが、すでに死んでしまっていました。

もんは白ピヨと遊ぼうとしただけで、もんが悪いわけではありません。
怖い白ピヨがいなくなって、みっくは突かれる心配もなくなり、心から寛げる日々が送られるようになりました。

みっくはコロの首から長い鎖で繋がれていました。
みっくとコロはいつも一緒で、同じ犬小屋にいました。
もんは少し離れた、大きなプラタナスの木の根元に犬小屋がありました。のみっくはもんにとって一目置かれる存在でした。

みっくはもんの憧れであり、いいお姉さんでした。
もんはいつもみっくの仕草を遠くからじっと見つめていました。

めいさんはよくみっくのおなかを箒で撫でていましたが、もんも同じように撫でてもらいたいと思っていたようです。
ある日、めいさんがもんのおなかを箒で撫でてやると、嬉しくて仕方がなかったようで、自分もやっとネコと同じことをしてもらえたと、感無量の面持ちでした。

それからというもの、めいさんはよく、棒切れやシャッター棒でもんのおなかを撫でていました。
棒は撫でてもらえるものだと思っているので、もんが寝転がっている時に頭の近くで思いっ切り地面を叩いても、もんはびっくりすることもなく、怖がりもしませんでした。

もんはみっくに育てられたので動作がネコ的なところがありました。
ウンチをするときに前足でササッと砂を掻くのです。
だいたい犬は、ウンチをした後に後足で砂を掻くことはしても、ウンチをする前に前足で砂を掻くことはしません。

福島に来たときにはコロは亡くなっていたので、もんとみっくだけでした。
ペットと泊まるペンションなので、もんは一応看板犬になりましたが、ケーナインヒルズに来るワンちゃんの9割以上はもんを嫌っていました。
遊ぼう、遊ぼう、と近づいて行っても、無視されるばかりで遊んでもらえませんでした。
でもお友達になりたくて仕方のなかったもんは、咬まれて鼻から血を出しても、めげることなく近づいて行っていました。

ポタポタと血が落ちるほど咬まれても、相手を咬み返すこともなく、健気にお友達になろうとしていました。
これにはとても感心しました。
本当はもんはりっぱな看板犬だったのかもしれません。

 

遠くを見つめるもん(牧場) - コピー

もんは16歳でこの世を去りました。
そうそう、もんが亡くなった時、たくさんのお客様から花束をいただきました。
本当にありがとうございました。
私が死んでもこんなにいっぱいの花束は届かないと思います。
それだけもんはみなさまから愛された犬でした。

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